超音波探傷の仕組み Measuring Principle - Ultrasonic Flaw Detection
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超音波探傷の仕組み
超音波探傷では、材料内部のきずの有無だけでなく、きずの位置や大きさ・長さを評価することが出来ます。
材料の内部に介在物や気泡等のきずが存在する場合、探触子から発信したエコー(超音波)の一部は、きずで反射し戻ってきます。超音波探傷器のモニターには、きずからのエコーが表示されるため、これをもとにきずの有無を判断し、さらにきずエコーの高さと横軸上の位置から、きずの大きさや深さ(位置)を推定します。
材料内部のきずが検出可能な検査手法としては、超音波探傷試験の他に放射線透過試験があります。超音波探傷試験の方が安全性が高い反面、検査員の熟練を必要します。
ここでは、超音波探傷の仕組みをイラストを用いて分かりやすく説明します。
きずの有無
試験体に探触子を接触させると、試験体内部にきずが存在しない場合は、イラスト左側のように試験体の反対面で反射した底面エコーのみがモニターに表示されます。一方、試験体内部にきずが存在する場合は、イラスト右側のように底面エコーに加え、きずエコーが表示されます。
このようにきずの有無は、モニターに表示されるきずエコーの存在から評価することが出来ます。
きずの大きさ
きずが大きいということは、エコーの反射面積が大きいことでもあるため、より多くの超音波がきずで反射し、探触子に戻ってきます。このため、表示器には高いきずエコーが表示されます(イラスト右側)。一方、きずが小さい場合は、きずで反射し探触子に戻るエコーが少なくなるため、エコー高さは低くなります(イラスト左側)。
このように、きずの大きさは、エコー高さを観察することで評価することができます。
きずまでの距離
探触子からきずまでの距離は、きずエコーの横軸(x軸)上の位置から推測することができます。きずまでの距離が近い場合は、発信した超音波がすぐに戻ってくるため、表示器の左側にきずエコーが表示されます。一方、きずまでの距離が離れている場合は、表示器の右側にきずエコーが現れます。
このように、探触子からきずまでの距離は、きずエコーの横軸(x軸)の位置から知ることが出来ます。