探触子の種類 Measuring Principle - Ultrasonic Flaw Detection
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探触子の種類
超音波探傷で使用する探触子(プローブ・トランスデューサー)は、大きく垂直探触子、斜角探触子、水浸探触子の3つに分類することができます。また、超音波の受発信部の構造により、一振動子探触子と二振動子探触子に分けることもできます。ここでは、探触子の種類について説明します。
垂直探触子と斜角探触子、水浸探触子について
垂直探触子は、厚さ測定や、探触子の下に位置するきずを検出する垂直探傷で使用します。測定面が粗い場合には探触子表面の保護のためゴム製の保護膜を装着したり、薄物の測定では送信パルスの影響を除去するために樹脂製の遅延材を装着する場合もあります。
斜角探触子は、超音波を斜めに入射しきずを検出する斜角探傷で使用します。突合せ溶接部の探傷では、余盛のため垂直探傷を行うことができません。またきずの向きによっては、垂直探傷では検出できない場合があります。このような場合に斜角探触子を使用します。斜角探傷では、一般的に45~70度の範囲の屈折角の斜角探触子が用いられます。
水浸探触子は、探触子を試験体に直接接触させるのではなく、水を介して計測する水浸探傷という検査方法で使用します。水浸探傷では、探触子が直接試験体に接触しないため、垂直探傷や斜角探傷等の直接接触する方法に比べ接触媒質の厚さや表面粗さの影響が少なく、安定したエコーを得ることができます。再現性が高く高精度な測定が可能です。
垂直探触子
斜角探触子
水浸探触子
一振動子探触子とニ振動子探触子
超音波の受発信部の構造により、一振動子探触子と二振動子探触子に分けることができます。
一振動子探触子は、受信部と発信部が一つになった探触子です。超音波探傷で主に使用されています。直線性が優れているため正確な距離(ビーム路程)の測定が可能で、また表示器(モニター)ではノイズの少ない美しいエコーを観察することができます。
二振動子探触子は、超音波の発信部と受信部が分割された探触子です。発信と受信の振動子は、超音波がV字を描き伝播するよう角度を付けて配置されています。表面が多少粗くても測定が可能で、配管等の湾曲した試験体や薄物の測定にも適しています。一方で、超音波を斜めに伝播させるため直線性が悪く、多重エコー等の複雑なエコーの観察にも不適切です。比較的薄い範囲の探傷の他、超音波厚さ計で中心的に使用されています。
一振動子探触子
二振動子探触子