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超音波厚さ計の種類 Measuring Principle - Ultrasonic thickness gauge

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超音波厚さ計の種類

超音波厚さ計の種類

自動車には、少人数の移動に用いられる乗用車の他に、スピードに特化したスポーツカーや、多人数の輸送に用いられるバス、貨物輸送用のトラック等、複数の種類があります。

超音波厚さ計にも同様に種類があり、最も頻繁に使用されるものとして『腐食検査用厚さ計』と『精密検査用厚さ計』をあげることができます。一般的には精密検査用厚さ計の方が高価ですが、価格が高いから腐食検査用厚さ計よりも優れているという単純な訳ではありません。測定用途に適した厚さ計を選定することが重要です。ここでは、それぞれの厚さ計の特徴を説明します。

腐食検査用 超音波厚さ計

腐食検査用超音波厚さ計は、名前が表すように配管やタンクの腐食による残存肉厚の測定から、工場での金属等の加工後の厚さ測定まで、幅広い用途で使用できる汎用性の高い超音波厚さ計です。その汎用性の高さから、市販されている超音波厚さ計の9割以上は腐食検査用厚さ計です。

二振動子探触子という、超音波の発信部と受信部が分割されたトランスデューサー(プローブ・探触子)を使用します。ニ振動子探触子は、反対面(裏面)が腐食・孔食などで状態が悪くても測定することができ、また平板だけでなく配管のような曲面部の測定も可能です。振動子の種類や大きさ、周波数により様々なタイプの二振動子探触子がありますが、標準的なもので1~200mm程度(鋼換算)と測定範囲が広いことも特徴の一つです。

精密検査用 超音波厚さ計

精密検査用超音波厚さ計は、高い精度が必要とされる厚さ測定に用いられます。1/1000mm単位で厚さを測定することができるため、わずかな厚さの違いを計測することができます。また、1mm以下の厚さも測定することができるため、薄物の測定にも用いられています。

精密検査用超音波厚さ計では、一振動子探触子と呼ばれる発信部と受信部が1つになったトランスデューサーを使用します。一振動子探触子は、二振動子探触子よりも測定精度(直線性)が高いことが特徴です。より厳しい厚さ管理が必要な測定で使用されています。一方で、表面や反対面(裏面)の状態が悪い場合は測定することができません。また、曲面の測定にも適していないため、なだらかな湾曲部以外は測定することができません。

*一般的な一振動子探触子は曲面の測定には適しませんが、湾曲測定用のペン型トランスデューサーでは、二振動子探触子では測定できない小径配管の測定も可能です。

一振動子探触子と二振動子探触子

超音波の受発信部の構造により、一振動子探触子と二振動子探触子に分けることができます。
一振動子探触子は、受信部と発信部が一つになった探触子です。直線性が優れているため正確な厚さの測定が可能で、ま波形表示付き厚さ計ではノイズの少ない美しいエコーを観察することができます。
二振動子探触子は、超音波の発信部と受信部が分割された探触子です。発信と受信の振動子は、超音波がV字を描くように伝播するよう角度が付けて配置されています。表面が多少粗くても測定が可能で、配管等の湾曲した試験体や薄物の測定にも適しています。一方で、超音波を斜めに伝播させるため直線性が悪く、多重エコー等の複雑なエコーの観察にも不適切です。超音波厚さ計で中心的に使用されています。