アルミ鋳物(鋳造アルミ・アルミダイカスト)の厚さ測定 Application Notes - Ultrasonic Thickness Measurement
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アルミ鋳物(鋳造アルミ、アルミダイカスト)の厚さ測定
アルミ鋳物(鋳造アルミ、アルミダイカスト)とは、高温で溶かしたアルミを鋳型に流し込み、冷えて固まった後に、鋳型から取り出して作る金属製品のことです。
鉄に比べて約3分の1の重さと軽く、自動車のエンジンやホイールなどに代表される軽量化が必要で複雑な形状の部品に使用されています。 アルミに銅やマグネシウム等を添加したアルミ合金としてさまざまな種類が有り、それぞれの特性により得意とする分野で活用されています。
超音波厚さ計は、アルミ鋳物の製造時の厚さ管理と、保守検査(メンテナンス)時の厚さ測定の両方で使用されています。ここでは、アルミ鋳物の厚さ測定について説明します。
測定方法
アルミ鋳物は、5MHzから10MHzのトランスデューサー(プローブ・探触子)を用いて測定を行います。
表面が鋳肌の場合には、トランスデューサーからの超音波を効率良くアルミ鋳物内部に送り込む為に、接触媒質にはマシン油よりも粘性あるカプラントを用います。また、より径の大きいトランスデューサーを用いることで、安定した測定を行うことができます。
ひけ巣の回避
溶かしたアルミは冷却して凝固する際に体積が収縮するため、収縮による空隙(ひけ巣)が発生しやすく、超音波の伝達の妨げとなることがあります。
感度調整が可能な超音波厚さ計(ZX-3/ZX-5シリーズ、ZX-6シリーズ、CMX/CMX DL)や、さらに上位機種のAスコープ(波形)表示付きの超音波厚さ計(MVX、CMX DL+)を使用することで、ひけ巣に反射し戻ってくる超音波を回避し、正しい厚さを測定することができます。